業界別エッジクラウド戦略レポート 2024

デジタルパブリッシング業界向けエッジクラウド戦略

セキュリティコンテンツ配信エッジコンピューティング業種オンラインメディア

デジタルサイトの応答性を極限まで高めることを求められてきたデジタルパブリッシャーは、Web パフォーマンスにおけるまさに手本です。その方で、顧客離れを最小限に抑え、卓越したエクスペリエンスを提供し、いち早く最新情報を届けるためにまだできることがあるのも事実です。

内容

はじめに

デジタルパブリッシング業界は注意と適応を要するさまざまな課題に直面しています。そのひとつに、容赦のない利益の追求が挙げられます。さらに、広範囲に及ぶソーシャルメディアの影響を考慮する必要があります。ソーシャルメディア上でのフェイクニュースのまん延により、デジタルパブリッシングに対する信頼が損なわれています。また、多くのパブリッシャーがコストを削減するためにレイオフや事業統合を実施しています。企業がリソースを集約して市場でのポジションを強化しようとするなか、合併や買収もより頻繁になりつつあります。

パブリッシング業界がこれらの課題を抱えているにもかかわらず、コンテンツをオンライン配信する方法においてデジタルパブリッシングが他の業界よりも進んでいるのは喜ばしいことです。デジタルパブリッシャーがスピードが遅い旧式のコンテンツ管理システム (CMS) を使用していても高いパフォーマンススコアを達成している場合、単に「向上心が高い」とみなされるべきではありません。従って、スコアが低い各デジタルパブリッシャーや、標準が低く設定されている他のすべての業界の企業は、自社と競合企業を比較するのを止め、Web のベストプラクティスに基づいてベンチマークを設定する必要があります。

本レポートは、デジタルパブリッシング業界に関するインサイトの提供を通じて、デジタルパブリッシャーの戦略構築をサポートすることを目的としています。なお、今回の調査で得られた情報は、他の多くの業界にも通じる部分があると私たちは強く確信しています。この調査では、パフォーマンスにおいて非常に秀でている業界の姿が明らかになりました。適切なインフラストラクチャによって何を達成できるかを知るうえで、他の業界に従事している方にとってもこの調査結果は一見の価値があると言えます。

今日のデジタル時代において、パブリッシャーにとって最も大きな課題のひとつは、膨大な量のオンライン情報が溢れるなか、自社のコンテンツを見つけてもらうことです。特に、重要な編集記事やニュース速報が可能な限り迅速に配信され、読者に発見されるようにする必要があります。インターネットは何百万ものWebサイトやブログ、ソーシャルメディアのアカウントで溢れ、パブリッシャーが対象とするユーザーの注意を引きつけ、ロイヤリティの高い読者層を構築するのが困難になっています。このようなハードルを乗り越えるため、パブリッシャーはコンテンツ SEO やソーシャルメディアを通じたコンテンツの拡散、効果的なコンテンツ促進戦略への投資に注力しながら、非常に競争の激しいデジタル市場でよりリーチを広げ、読者の目に留まるように努めてきました。

依然として収益化はデジタルパブリッシャーが抱える主な課題のひとつです。無料コンテンツに簡単にアクセスできるなか、広がり続ける広告ブロック機能の使用や読者の情報疲れ、読者の関心の激しい争奪戦もあり、持続可能な収入源を生み出すのが非常に難しくなっています。パブリッシャーはペイウォールやサブスクリプション、スポンサー付きコンテンツ、アフィリエイトマーケティングなど、さまざまな収益化モデルを常に試しながらユーザーエクスペリエンスと収益性のバランスを保とうとしています。このように収益性を確保しなければならない大きなプレッシャーに晒されているパブリッシャーが、パフォーマンスを最適化してコンテンツから1円でも多く絞り出そうとしていることは想像に難くありません。まだこの種のプレッシャーを感じていない他の業界の企業は、トップクラスのデジタルパブリッシャーと同じレベルのパフォーマンスを達成していないことで、さらなる収益化のチャンスや最適化の機会を逃してしまっている原因を追究し始めることをお勧めします。

テクノロジーの進化はデジタルパブリッシャーにいくつかの課題をもたらしています。レスポンシブな Web デザインやモバイル最適化、仮想現実、拡張現実など、常に進化を続けるテクノロジーに遅れを取らないよう、パブリッシャーはインフラストラクチャやツール、スキル開発に継続的に投資しなければなりません。同時に、パブリッシャーは変化する読者のニーズと好みに合わせられる柔軟性と適応性を維持する必要があります。また、デジタルパブリッシャーは急速に進化する市場で競争力を維持するために新しいトレンドや消費者行動に合わせて適応しなければなりません。これには、オーディオコンテンツやインタラクティブなストーリーテリング、サブスクリプションベースのサービスなど、新しいフォーマットを積極的に取り入れることに加えて、データ分析や読者のインサイトを参考にしてコンテンツに関する戦略や決定を行うことが含まれます。

配信はデジタルパブリッシング業界において重要な課題のひとつです。オンラインパブリッシャーは、さまざまなプラットフォームやデバイス、チャンネルを通じてコンテンツに確実にアクセスできるようにすると同時に、安定したユーザーエクスペリエンスを提供する必要があります。コンテンツのシンジケートやデジタル著作権、ライセンス契約の管理は、(特に新しい配信チャンネルやフォーマットの場合) 複雑で多くの時間を要する作業です。さらにデジタルパブリッシング業界は、市場シェアをめぐって競い合う多数のプラットフォームやフォーマット、配信チャンネルによって分断化されています。そのため、パブリッシャーは読者層に関する情報や読者のコンテンツの好み、プラットフォームの特徴などを考慮してリーチと効果を最大限に高めながら、このように分断化された環境で戦略的に舵を取る必要があります。

最後に、データプライバシーとセキュリティもデジタルパブリッシャーにとって重要な懸念事項のひとつです。ユーザーデータを保護し、EU一般データ保護規則 (GDPR) とカリフォルニア州消費者プライバシー法 (CCPA) などの規制に準拠するには、堅牢なデータ管理プラクティスと透明性の高いプライバシーポリシーが必要です。ユーザープライバシーの保護に失敗すると、法的責任をとらされ、読者の間で評判の低下や信頼の喪失につながる恐れがあります。

このように、デジタルパブリッシングはコンテンツを世界中の読者と共有する機会をクリエイターやパブリッシャーに提供すると同時に、慎重な事業運営と戦略的計画を要する課題ももたらしているのです。

データ 

Fastly の過去の業界レポートと同様に、業界を代表する組織のパフォーマンスを詳しく調査しました。私たちは、Google の CrUX データを入念に調べて重要な要因を明らかにするとともに、デジタルパブリッシング業界全体を通じて Web パフォーマンスの最適化とユーザーエクスペリエンスの強化に役立つ重要なインサイトと実用的なアドバイスを提供したいと考えました。

デジタルパブリッシング業界は、これまで私たちが分析した他のどの業界よりもパフォーマンスが優れています。航空業界eコマース業界ゲーム業界に関する Fastly の過去のレポートを振り返ると、これらの業界では「合格レベル」のスコアを達成した組織はごくわずかでした。一方デジタルパブリッシング業界では、驚くべきことに調査対象のデジタルパブリッシャーの90%がトップクラスの LCP (最も大きなコンテンツの表示にかかる時間) スコアを達成しました。

今日のオンライン環境では、デジタルパブリッシングサイトのページパフォーマンスが高いことが非常に重要です。これは、ユーザーの関心を引き、維持しながらコンバージョンを促進し、売り上げを生み出すための入り口として機能するためです。読み込みが速く、応答性の高いページはユーザーエクスペリエンを強化するうえで欠かせないだけではなく、検索エンジン最適化 (SEO) においても重要な役割を担います。これにより、検索結果ページのランキングで上位に表示され、ユーザーの目にとまりやすくなります。うまく最適化されたページはユーザーの間に満足感やロイヤリティを育み、直帰率の削減とサイトへの滞在時間の増加につながります。さらに、ユーザーの集中力の持続時間が短い時代では、効率的なページエクスペリエンスがコンバージョン率に大きく影響し、サブスクリプションや広告のインプレッション、購入の増加などをもたらす可能性があります。最終的に、デジタルパブリッシングベンチャーはページの最適化を優先することでユーザーエンゲージメントを維持できるうえ、競争の激しいオンラインエコシステムにおいて競争力の強化と成功の拡大を実現できます。

ちなみに、デジタルパブリッシング市場は非常に広大であり、典型的なオンラインパブリッシャーとは異なるタイプの組織も存在します。そこで、この調査では Apple News で取り扱われている企業やサイトに焦点を当てました。理由は、多くのパブリッシャーが Apple News に登録されており、複数の関心分野で多様なパブリッシャーがカバーされているためです。また、パブリッシャーサイトが1-2件しかないカテゴリーなど、いくつかのカテゴリーやサイトを「標準外」として排除しました。最終的に15種類のカテゴリーと165社にわたる212件のパブリッシャーサイトを対象に調査を実施しました。幅と深さのある大規模なデータセットを使用したことで堅牢性と適用性が非常に高い分析が可能になり、結果的に豊富な業界インサイトを得ることができました。

以下は、今回の調査で明らかになった重要なポイントの一部です。

  • 調査対象の90%が LCP の最高スコアを達成しました。その他のすべての組織は平均スコアを取得し、「不良」とされるスコアは見られませんでした。

  • 調査対象の211件のパブリッシャーサイトのうち、178 (84.4%) サイトが最高の FCP (最初のコンテンツ表示までにかかる時間) ランクを達成しました。

  • 全体の80%が最高の TTFB (最初の1バイトを受信するまでの時間) スコアを取得しました。残りは平均的なスコアで、ここでも「不良」スコアを取得したサイトはありませんでした。これは、テストしたWebサイトの多くが「不良」スコアだった過去の業界レポートとは大きく異なる点でした。

  • これらのサイトを運営する組織の多くが古い CMS システムをベースに技術的基盤を構築しているにもかかわらず、デジタルパブリッシャーは高いパフォーマンススコアを達成しました。

これらの業界レポートは、Fastly と競合企業の比較を示すことを意図したものではありません。私たちの目的は、調査対象の業界全体に関する調査を実施し、その結果を公表することでソートリーダーシップを提供しながら、エッジクラウド戦略が対象業界にもたらすメリットについて説明することにあります。しかし、今回は特別に比較をご紹介します。デジタルパブリッシング業界は超高速パフォーマンスを達成しなければならない大きなプレッシャーを抱え、今回のテストで高いパフォーマンスを発揮した Apple News に登録されているサイトの大半が Fastly を使用しています。以下は、注目に値するデータの一部です。

  1. パフォーマンスが高いこのグループのテスト対象165社のうち、半分以上 (54%) が Fastly を使用しています。 

  2. このグループで最速レベルの LCP (1.5秒未満) を達成したWebサイトの79%が Fastly によって配信されています。

  3. このグループで最速レベルの TTFB (0.5秒未満) を達成したWebサイトについて見てみると、70%が Fastly を使用して配信されています。

  4. LCP に限ってみると、以下が判明しました。 

    • このデータセットでは、LCP の速さにおいて上位20サイトのいずれも Cloudflare を使用していません。

    • このデータセットでは、LCP の速さにおいて上位15サイトのいずれも Akamai を使用していません。

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企業で使用されている CDN の内訳 : テストされた165社のうち、半数を超える89社が Fastly を使用して配信しています!

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LCP の内訳 : このデータセットでは、LCP スコアがトップレベルのサイトのうち、79%が Fastly によって配信されています。また、LCP スコアが2秒以下のサイトのうち、Fastly を使用しているサイトは半数を大きく上回っています。

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TTFB : データセットでは、このスコアが500ミリ秒未満のWebサイトの70%が Fastly によって配信されています。

データについて : この調査では、2024年3月に収集された Apple News+ に登録されている全パブリッシャーサイトのオリジンにおける上位10万件の CrUX データを使用しました。LCP 指標および TTFB 指標の75パーセンタイルのスコアを、オリジンのドメインを確認できる WebPageTest によって2024年3月の HTTP Archive のクロール期間に検出された CDN プロバイダーによるものとして扱いました。詳細については、リサーチ方法に関するページの「CDN 検出方法 2」をご覧ください。

パフォーマンス課題

デジタルパブリッシングでは、Webサイトのパフォーマンスが高いことがきわめて重要です。これは個々のページについても言えることです。訪問者がフロントページ経由ではなく、特定のニュースページに直接アクセスすることがよくあるためです。高速なページの読み込みは、訪問者を維持し、コンテンツの利用を促すうえで欠かせない好ましいユーザーエクスペリエンスに貢献します。また、パフォーマンスの高いページによって直帰率が削減し、SEO とユーザー満足度が向上するため、コンバージョン率や読者の定着率の改善にもつながります。

Google をはじめとする検索エンジンでは、ランク付け要因としてユーザーエクスペリエンスが優先されます。Web ページを評価する際、Google CrUX データの LCP (最も大きなコンテンツの表示にかかる時間) と呼ばれる重要な指標が使用されることがよくあります。LCP は Webページの主要コンテンツがどれくらい速く読み込まれるかを測定する指標です。Web ページが2.5秒未満のスコアを達成した場合、訪問者は遅延なくその Web ページの重要な情報にアクセスして消費できることを意味します。LCP を短縮することで、ユーザーの全体的なブラウジング体験を向上できます。高速な LCP スコアを優先しているWebサイトは検索エンジンの検索結果で高い順位にランクする傾向があります。

また、Webページの高速な読み込みは、検索エンジン最適化 (SEO) の強化において重要な役割を担います。検索エンジンは、呼び込みが高速で、スムーズなユーザーエクスペリエンスを提供するWebサイトを検索結果の上位に表示する傾向があります。ページの読み込みが速いと、クロールされて効率的にインデックス化される可能性も高まるため、関連するトピックを検索するユーザーがコンテンツによりアクセスしやすくなります。

検索エンジンに関して言えば、多くのニュースサイトが以前から robots.txt を使用して検索エンジンによるコンテンツのクローリングとインデックス化をコントロールしています。戦略的に指示を設定することによって、ニュースサイトは最も重要かつ最新のコンテンツがすぐにインデックスされるようにすると同時に、不要な重複や関連性の低いページのインデックス化を回避できます。ただし、ニュースパブリッシャーは、見つけられやすさと限定コンテンツの維持の間でバランスをとる必要があります。過度に制限的かつ静的な robots.txt ルールによって、新しい重要なコンテンツが検索エンジンによって発見されるのを意図せず妨げてしまう可能性があるためです。

収益の損失につながる高い直帰率

オンラインで事業を展開しているニュース配信組織の多くが高い直帰率に悩まされており、読者を惹きつけて維持するうえでこれは大きな課題となっています。オンラインニュースの消費は読者の短い集中力と、競い合う大量の情報源による影響を大きく受け、ニュースサイトがユーザーを維持するのが困難になっています。多数のニュース配信サイトが注目を集めようと競い合うなか、ユーザーは見出しや記事をざっと見てすばやくサイトをブラウジングし、別のWebサイトに移動します。このような行動の結果、訪問者がたった1ページ見ただけでサイトを離脱することがよくあり、ニュース配信組織に高い直帰率をもたらしています。

インパクトの弱い見出しやWebサイトの貧弱なデザイン、ページの遅い読み込みを含むさまざまな要因によって直帰率が高くなる可能性があります。今日の情報過多の時代では、自分が優先する基準を記事が満たしていないと読者はすぐに記事から離れてしまうことがあります。また、主要ニュースソースのひとつとしてのソーシャルメディアの台頭によって読者の関心が断片化されています。ユーザーはソーシャルメディアのフィードで流れるニュース記事を頻繁にクリックスルーしつつ、すぐにページから離脱します。

高い直帰率は統計だけでなく、収益や読者のロイヤリティ、ニュース配信組織の全体的な信頼性に大きく影響します。例えば、広告主はエンゲージメントの指標が低いプラットフォームへの投資をためらい、広告収入の削減につながる可能性があります。さらに、直帰率が高い状態が続くと読者の信頼が失われ、ニュースサイトの権威としての評価が損なわれかねません。

誤報による深刻な影響

誤った情報や古い情報を含むオンラインニュース記事は大きな危険を伴い、特に誤報を迅速に修正できない場合、より深刻な影響をもたらします。誤りのあるニュースは、世論の形成や人々の判断に影響したり、社会にパニックや混乱を引き起こしたりするなど、深刻な影響をもたらしかねません。ソーシャルメディアなどのオンラインプラットフォームを通じて情報がすばやく拡散する今日のデジタル時代において、これは特に懸念すべきポイントです。

また、誤ったニュース記事によってメディアに対する信頼が失墜し、信頼できる情報源としての信頼性が損なわれます。誤った情報に遭遇した読者は、すべてのニュースコンテンツに対して懐疑的になり、正確なレポートと虚偽の情報を見分けるのが困難になる場合があります。このような信頼の喪失は、社会の論調や民主的プロセス、社会的調和に長期的な影響を及ぼしかねません。

さらに、オンラインニュース記事はすばやく修正されないことが多いという事実によってこの問題はさらに深刻化しており、確認されないまま古い情報や誤った情報が流れ続けることになります。次の版で修正が可能な従来の印刷メディアとは異なり、オンラインニュース記事は永久にアクセスできる場合があるため、誤った情報の拡散を助長する恐れがあるのです。

簡単に過負荷に陥る古いインフラストラクチャ

オンラインニュース配信組織は、スケールしてピークトラフィックに対処することができない古いインフラストラクチャに悩まされていることがよくあります。その結果、Webページの読み込み速度の低下、頻繁なクラッシュやダウンタイム、帯域容量の制限が生じ、信頼できるコンテンツを迅速に読者に届ける能力が大幅に損なわれます。

オンラインニュース配信組織の多くが、現代の Web トラフィックの需要に対応できていない古い CMS やサーバー、ホスティングサービスに今でも依存しています。インフラストラクチャのアップグレードまたはテクノロジーリフレッシュのサイクルへの投資不足によりさらに問題が悪化し、ニュースルームはオンライン読者の高まり続ける要求に応えるのに苦戦しています。これらの問題は何年も放置されてきたため、修正するのに多額の費用がかかる可能性があります。

ユーザー生成コンテンツ (UGC) はユーザーとのインタラクションやコンテンツのリッチ化において重要な機会を提供しますが、デジタルパブリッシャーにとって管理が困難な場合があります。まず第一にユーザーエンゲージメントの促進と、誹謗中傷やスパムに対する予防対策との間でバランスをとることが重要で、後者は継続的なモニタリングとコミュニティガイドラインの調整を必要とします。一方、大量かつ急速に増える UGC の性質上、問題発生時にすぐに対処するにはアジャイルなコンテンツ管理システムとリアルタイムのレスポンスメカニズムが求められます。

古いインフラストラクチャは2つの影響をもたらします。ひとつ目はユーザーエクスペリエンスの妥協です。読者はページの遅い読み込みや動画のバッファリング、応答性の低いWebサイトを体験すると、不満が生じてサイトから離脱してしまいます。ふたつ目は、競争が激化しつつあるデジタル環境におけるニュース配信組織の信頼と競争力の喪失です。情報にシームレスかつ即時にアクセスすることに慣れている読者は、ブラウジング体験に少しでも支障があると他の情報源のニュースを探そうとします。

さらに古いインフラストラクチャは、特にコンテンツの急な拡散やニュース速報によってトラフィックが急増した場合にスケールして対処するのが非常に困難です。そのため、ニュース配信組織は訪問者の急増に十分に備えておらず、パフォーマンスの低下や完全なクラッシュにつながる恐れがあります。そのようなインシデントは重要な情報の拡散を妨げるだけではなく、ニュース配信組織の評判を傷つけ、読者の信頼喪失をもたらします。

セキュリティ課題

今日のデジタル環境では、特にデジタルパブリッシングにとってオンラインセキュリティは重要な要素のひとつです。情報の拡散が主にオンラインプラットフォームに移行するなか、機密性の高いコンテンツや知的所有権の保護、サイバー脅威に対する防御、プラットフォームの完全性の確保など、パブリッシャーはさまざまなセキュリティ課題に直面しています。

DDoS 攻撃が頻繁に発生するデジタルパブリッシング業界

オンラインニュースサイトが頻繁にオンライン攻撃を受けている事実は、デジタルメディア環境のもろさを浮き彫りにしています。これらの攻撃は、Webサイトの機能に障害をもたらすことを目的とする分散型サービス妨害攻撃 (DDoS) から、セキュリティプロトコルを侵害して機密情報に不正アクセスしようとするハッキングの試みまで多岐にわたります。それらの背後にある動機はさまざまで、政治目的やイデオロギーの違い、有名なサイトをダウンさせることで得られる悪評、あるいは単純に悪意のある目的などが含まれます。このような攻撃は、受ける側にとって迷惑なのはもちろんですが、それ以上に大きな影響をもたらします。情報の流れを邪魔することによって、攻撃者は報道の自由をむしばみ、異議を唱える声を抑圧し、大衆の認識を操作できます。ジャーナリストやメディアに従事している人たちは、オンラインチャンネルを通じてハラスメントや脅迫、暴力の脅しを受けることがよくあり、その結果、報道の自由と独立を維持する取り組みがより困難になっていることは特筆に値します。

収入減少の脅威に収まらない広告ブロック機能の影響

広告ブロック機能はデジタルパブリッシング業界に大きな課題と影響をもたらしており、その影響はパブリッシャーと広告主の両方に及びます。主な影響のひとつにパブリッシャーの収入の損失が挙げられます。広告ブロック機能によってユーザーへの広告表示が妨げられるため、広告キャンペーンの効果が損なわれ、広告インプレッションが減少するためです。このような収入の減少はデジタルパブリッシングビジネスの財務的持続可能性に直接影響し、予算カットやレイオフにつながり、パブリッシャーサイトが廃止されることさえあります。

また、広告ブロック機能によってデジタル広告インベントリの価値が減少し、従来の広告エコシステムに混乱をもたらしています。さらに、広告ブロック機能の使用が広がるのに伴い、広告主はデジタル広告への投資に消極的になり、広告スペースの需要が減少して広告料金が低下する可能性があります。このように広告料金を押し下げる圧力によって、パブリッシャーが抱える収入上の問題がさらに悪化し、従来の広告モデルを通じてデジタルコンテンツを収益化するのがますます困難になっているのです。

最適化の課題

ネット上に溢れる大量のニュースコンテンツに加えて、コンテンツ・アグリゲーション・プラットフォームやソーシャルメディアネットワークの台頭はデジタルパブリッシャーに大きな課題をもたらしています。無料のオンラインコンテンツがほぼ際限なく提供されるなか、パブリッシャーは自社のコンテンツを差別化し、読者の注目を集めることに苦戦しています。このようなコンテンツの過度の飽和状態とデジタルアセットを収益化する効果的な方法の欠如が重なり、競合が多く競争の激しいデジタルマーケットプレイスでパブリッシャーが持続可能な収益性を達成するのが困難になっているのです。そのため、進化し続けるデジタルパブリッシング市場で成功するために、デジタルパブリッシャーはイノベーションと市場ニーズへの適応に取り組み、新たな収入源を見つけなければならないという大きなプレッシャーを受けています。

ペイウォールの設置はチャレンジとチャンスの両方をデジタルパブリッシャーにもたらします。ペイウォールを導入すると、コンテンツに無料アクセスできることに慣れているユーザーを遠ざけてしまい、Webサイトのトラフィックが減少し、広告収入が減る可能性がある一方、多くのパブリッシャーは依然として価値の高いコンテンツへのアクセスを制限することを優先しています。理由は、独占インタビューや詳細な分析レポート、プレミアム記事など、最も価値の高い自社のアセットを収益化できるためです。そのようなコンテンツをペイウォールの背後で提供することで、質の高いジャーナリズムに料金を支払うことを厭わない読者のニーズを満たしつつ、収入源を多様化して不安定な広告収入への依存を減らすことが可能になります。パブリッシャーは、このようなアプローチによって記事の高いクオリティを維持できるだけではなく、サブスクライバーの間で価値の意識と特別感を育み、ロイヤリティと顧客維持率の強化につなげられます。加えて、価値の高いコンテンツへのアクセスを制限することで、業界内に質の高いジャーナリズムの文化とアカウンタビリティを育成することもできます。このような量よりも質へのコミットメントは、パブリッシャーとサブスクライバーにとってメリットがあるだけではなく、より健全なメディアのエコシステムの構築に貢献します。

ニュースコンテンツの主なソースとしてソーシャルネットワークを利用する読者が増えたことで、情報が発見、消費、拡散される方法が大きく変わりました。これらのプラットフォームは、最新のニュース記事やコメント、分析などが絶え間なく流れるストリームに個人がいつでもどこからでもアクセスできるチャンネルと化しています。今起きていることを常にリアルタイムで知ることができ、ダイナミックかつインタラクティブな形でコンテンツを利用できる即時性と利便性に魅力を感じているユーザーもいれば、ユーザーの興味や行動に基づいてニュース記事や最新情報を提供することを可能にする、ソーシャルメディアのアルゴリズムが実現するユーザーの好みに合わせたパーソナライズ化を気に入っているユーザーもいます。

ソーシャルメディアでは厳格な事実確認メカニズムが存在しないため、誤った情報やフェイクニュースが氾濫し、流れている情報の信ぴょう性や信頼性が損なわれるという懸念が生じています。これらの課題にもかかわらず、便利でアクセスしやすいニュースコンテンツの供給源としてのソーシャルメディアの魅力が今後もメディア環境を形成しながら、従来のジャーナリズムの意味を再構築し、デジタル時代に若い世代が今起きている出来事に関わり、それらを解釈するプロセスに影響し続けるでしょう。

従来型の新聞社は、印刷中心のワークフローに組み込まれた古いテクノロジーと格闘しています。旧式の CMS や印刷中心のデザインフレームワークなどのレガシーシステムは、オンラインパブリッシングのダイナミックな性質やペースの速さに適応するうえで大きなハードルとなります。このような古いテクノロジーはアジリティの妨げとなり、すばやくコンテンツを配信して効果的にデジタル読者を惹きつけることが困難になります。また、印刷中心のワークフローに依存する場合、デジタル消費向けに元のコンテンツがフォーマットされない、あるいは完全に最適化されず、ユーザーのオンラインエクスペリエンスの質が若干低下することがよくあります。

デジタルパブリッシャー向けエッジクラウド戦略の推奨

従来の新聞社はオンライン環境のニーズを満たせる最先端のアジャイルなソリューションを積極的に取り入れてテクノロジーの壁を克服する必要があります。こうしたソリューションを通じてより魅力的なコンテンツエクスペリエンスの提供が可能になり、進化し続けるメディアのエコシステムで競争力を維持することができます。

インスタントパージ機能で編集力を取り戻す

インスタントパージ (即時削除) 機能によって、パブリッシャーはデジタルプラットフォーム全体を通じて公開済みコンテンツを瞬時に削除または修正できます。このような権限を得ることで編集者はミスの修正、情報の更新、新たな進展への対応をリアルタイムで行えます。その結果、編集者はサイトの信頼性を維持しつつ、最も正確で関連性の高い情報を読者に提供できるようになります。 

また、インスタントパージ機能を利用することで、編集者は法的または倫理的な問題にもすぐに対応し、潜在的な法的責任や評判へのダメージを免れることもできます。このようにほぼリアルタイムで編集を管理できる機能を通じてパブリッシャーはサイトの信用を高め、変化する読者の要求やダイナミックなニュースサイクルへの適応におけるデジタルメディアのアジリティと応答性の高さを証明できます。オンラインパブリッシングが進化し続けるなか、編集環境を大きく左右するインスタントパージ機能は今後も重要な役割を担い続けます。そのため、デジタルパブリッシャーが成功を目指すには、パージリクエストを受信してから数ミリ秒以内にコンテンツをグローバルに無効化できる CDN を選ぶ必要があります。

キャッシュの素晴らしいメリット

コンテンツのキャッシュには、Webサイトの読み込み時間の改善以外にもいくつかの利点があります。デジタルパブリッシャーにとって最も重要なメリットは、さまざまな地理的場所に戦略的に分散されたサーバーにニュースコンテンツのコピーを保存することで得られるレイテンシの大幅な削減です。ユーザーがコンテンツをリクエストすると、CDN はユーザーの最も近くにあるサーバーからコンテンツを配信するため、データの移動距離を最小化して読み込み時間を短縮できます。このような配信の高速化によってユーザーエクスペリエンスに加えてエンゲージメントや満足度も向上するため、最終的にコンバージョン率や収入の増加につながります。

さらに、キャッシュによってWebサイトのスケーラビリティと信頼性を強化することも可能です。オリジンサーバーからトラフィックをオフロードし、サーバーネットワーク全体に分散させることで、Webサイトはトラフィックの急増にも簡単に対応し、ピークトラフィック時や突然スパイクが発生した場合でも安定したパフォーマンスを維持できます。トラフィックレベルが増減したり、ニュース速報やコンテンツの急な拡散のせいで突然トラフィックが急増したりすることがよくあるオンラインパブリッシャーにとって、このようなスケーラビリティは欠かせません。また、オリジンからコンテンツをオフロードすることで、高額なインフラストラクチャのアップグレードの必要がなくなります。パブリッシャーのほとんどが古いアーキテクチャ上にインフラストラクチャを構築しているため、このようなアップグレードはさまざまな影響をもたらす可能性があります。

さらに、サーバーネットワーク上でキャッシュすることは、オンライン DDoS 攻撃の影響を緩和するうえでも非常に重要です。トラフィックを複数のサーバーに分散させることによって、CDN は悪意のあるトラフィックをより効率的に吸収、緩和してダウンタイムやサービス障害のリスクを軽減します。そのうえ、ボット対策や TLS 暗号化、Web アプリケーションファイアウォール (WAF) などのセキュリティ機能が CDN の多くに組み込まれており、サイバー脅威に対する Webサイトのセキュリティとレジリエンスをさらに強化できます。

パフォーマンスとセキュリティ上のメリットに加え、CDN によるキャッシュによって、検索エンジン最適化 (SEO) の面でもプラスの効果が期待できます。Google をはじめとする検索エンジンは、アルゴリズムにおいてユーザーエクスペリエンスを優先するため、読み込みを高速化してWebサイトのパフォーマンスを強化することで、検索ランキングも向上します。このように、CDN を使用するWebサイトは、オーガニックトラフィックが増え、検索エンジンの検索結果ページ (SERP) で上位に表示される可能性があります。

エッジでより多くのコンテンツをキャッシュする方法に関する詳細については、こちらをご覧ください : 
/blog/rise-event-driven-content-or-how-cache-more-edge

リアルタイムのインテリジェンスを編集部にもたらすインスタントログファイル

インサイトログファイルは、ユーザーの行動やWebサイトのパフォーマンス、オンライン配信に関するリアルタイムのインサイトを提供します。これによりパブリッシャーは、ビジター数やページビュー数、地理的分布などを含む、Webサイトのトラフィックに対する貴重な可視性を得ることができます。また、パブリッシャーはこれらのログファイルを通じて、どの記事へのトラフィックが急増しているのかを確認し、適切に対応してその機会をうまく利用することができます。このようなインサイトを得ることで、十分な情報を得たうえでコンテンツの配置や戦略の最適化、広告の配置に関する決定を行うことが可能になり、エンゲージメントと収入を最大化できます。さらに、インスタントログファイルによってパブリッシャーはサーバーエラーやページの読み込み時間の遅延などの技術的な問題をすばやく特定して対応できるため、問題が深刻化する前に修正作業を実施できます。加えて、オンラインパブリッシャーはユーザーの行動における重要なトレンドやパターンを見い出し、コンテンツ戦略や読者層のターゲット化の取り組みに役立てられます。基本的に、インスタントログファイルはデジタルパブリッシャーが変化するトレンドやユーザーの好みに迅速に適応するのに役立ち、結果的に読者のエンゲージメントの向上に貢献します。

エッジで A/B テストを実施する

ユーザーエクスペリエンスを迅速に強化するうえで、ネットワークエッジで A/B テストやパーソナライゼーションを実施することが重要な戦略として注目されています。2つのバージョンのWebページやアプリケーションのインターフェイス、広告または機能をユーザーに表示して反応を分析することで、企業はどちらのバージョンのパフォーマンスが高いかを判断できます。クリック率やコンバージョン率、あるいはユーザーエンゲージメントのレベルなど、さまざまな要素の測定が可能ですが、このようなデータは、ユーザーエンゲージメントの最大化を可能にする貴重なインサイトをニュース配信組織に提供します。コンテンツが配信され、ユーザーとのインタラクションが発生するネットワークエッジで A/B テストを行うことによって、組織はユーザーの好みや行動に関するリアルタイムのインサイトを得て調整と最適化をすばやく行い、パフォーマンスとユーザーの満足度を向上できます。

一方、パーソナライゼーションを通じてユーザー独自の好みや行動、デバイス、プラットフォーム、統計データの組み合わせに基づいて推奨コンテンツやサービスをカスタマイズすることで、ユーザーエクスペリエンスの最適化をさらに強化することができます。パーソナライゼーションのアルゴリズムによって、過去の動作やブラウジング履歴、購入行動に加え、場所や時間など環境に関する情報を含む、膨大な量のデータを分析することで、関連性が高く、カスタマイズされたエクスペリエンスを各ユーザーに提供することが可能になります。

A/B テストやパーソナライゼーションをネットワークエッジで実施すると、エンドユーザーとの近接性を利用してレイテンシを最小限に抑えつつ、応答性を最大限に高められます。従って、テストとパーソナライゼーションの機能をユーザーに近づけることによって、組織は最適化されたエクスペリエンスをほぼリアルタイムで提供し、ユーザーのエンゲージメントと維持率を高めながら、より効率的にビジネス目標を達成できるようになります。さらに、ネットワークエッジで配信を行うことで、すばやく変化するユーザーの好みや市場のトレンドに適応できるスケーラビリティと柔軟性も得られます。

エッジでサブスクライバーを認証

ネットワークエッジにユーザー認証機能を実装することで、ユーザーエクスペリエンスを大幅に改善し、オンラインサービスやアプリケーションのパフォーマンスを最適化できます。また、Webサイトやアプリケーション、ネットワークサービスなどのアクセスポイントの近くで訪問者を認証することにより、ニュース配信組織はリソースや機密性の高いデータを不正アクセスや潜在的なセキュリティ脅威から保護することもできます。

さらに、ネットワークエッジでユーザー認証を行うことによってレイテンシが減少し、応答性が強化されるのでユーザーエクスペリエンスが向上します。認証プロセスの合理化が可能になり、ユーザーがリソースやサービスにアクセスするのに要する時間を短縮できるためです。その結果、効率が大幅に向上し、ユーザーの満足度も高まります。認証タスクをエッジサーバーまたはエッジサービスにオフロードすることで、パブリッシャーは一元化された認証システムへの負担を軽減できます。これにより、大規模なデプロイ環境やトラフィック量の多いシナリオで求められるスケーラビリティと信頼性の強化が可能になります。ネットワークエッジでのユーザー認証は、セキュリティとユーザーエクスペリエンスの管理に対するプロアクティブなアプローチを意味し、オンラインサービスやアプリケーションのセキュリティ、パフォーマンス、利便性において実質的なメリットを提供します。

エッジクラウドプラットフォームがデジタルパブリッシング業界にもたらすさまざまなメリットについて詳しくはこちらをご覧ください : 
/blog/what-advantages-does-the-edge-hold-for-digital-publishing

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業界全体が困難な状況に置かれているなか、古くて時代にそぐわないシステムからの脱却を図り、ニュース配信においてかつてないスピードと効率を達成しているデジタルパブリッシャーが、技術的な進歩において大きな前進を遂げていることは間違いありません。当初、シンプルなコンテンツ管理システムと基本的なオンラインプラットフォームに依存していた業界で、今日のデジタルパブリッシャーは最先端のテクノロジーと高度な分析技術を利用してコンテンツの生成、配信、読者のエンゲージメントを合理化しています。リアルタイムのコンテンツ処理とパブリッシングワークフローの自動化によってニュースの拡散が記録的なスピードで起こるなか、読者はさまざまなデバイスとプラットフォームを通じて瞬時にニュース速報にアクセスできるようになりました。さらに、リッチメディアやインタラクティブ機能、パーソナライズされたコンテンツ推奨機能を統合することで、ユーザーエクスペリエンスを強化し、より深いエンゲージメントとロイヤリティを促進できます。継続的なイノベーションと進化するデジタル環境への適応を通じてパブリッシャーは情報が消費されるプロセスに革命をもたらし、メディア業界を根本から刷新しました。

Web Page
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Fastly のデジタルパブリッシング向けソリューションのページでは、優れた CDN によってシームレスなエクスペリエンスを提供できる理由をご説明します。

Datasheet
デジタルパブリッシャーはコンテンツが用意でき次第、すぐに配信する必要があります。

従来の CDN がもたらす課題の具体的な内容と、それらを Fastly で解決できる理由をご覧ください。

Case Study
Fastly とのパートナーシップでメディアをミリ秒単位で更新できる Nine

従来の CDN は、読み込み時間が重要な Nine のニーズを満たし続けることができませんでした。

Blog Post
最先端の CDN によってデジタルパブリッシング戦略を強化できる理由

消費者の要求が高まり続けるなか、賢い投資が欠かせません。

より強力なグローバルネットワーク

Fastly のネットワークが目指す先は、より優れた効率性です。配信拠点 (POP) を戦略的に設置することでオンデマンドのスケーラビリティを実現し、大規模なイベントやトラフィックスパイクの発生時でもシームレスな配信が可能です。ネットサーフィン、動画鑑賞、ショッピング、ビジネスなど、ユーザーがどこで Web を利用していても、信頼性の高いパフォーマンスと安心をお届けします。

377 Tbps

エッジネットワーク容量1

150ミリ秒

平均パージ時間2

1.8兆以上

1日あたりのリクエスト処理数4

約90%のお客様

ブロックモードで Fastly の NG WAF を使用3

2024年3月31日現在

2022年3月31日現在

2021年3月31日現在

2023年7月31日現在

サポートプラン

Fastly ではお客様のニーズに合わせて、スタンダード、ゴールド、エンタープライズの3つのサポートプランをご用意しています。

スタンダード

無料のサポートサービスで、Fastly へのご登録と同時にご利用いただけます。

ゴールド

影響の大きなイベントに対するプロアクティブなアラート、24時間365日の迅速なインシデント対応、100%の稼働時間を保証するサービスレベル合意書 (SLA) が含まれます。

エンタープライズ

緊急時のより強力なサポートや、お問い合わせ (インシデント以外も含みます) に対する24時間365日の対応など、より充実したサポートが受けられます。

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