Fastly のお客様ならびに関係者の皆様へ
今四半期、Fastly はプラットフォーム全体のユーザーエクスペリエンスを向上させる新機能と機能強化の充実したラインアップを発表しました。最新リリースは、ネットワークサービスにおける MASQUE Relay の一般公開や、Compute 向けの HTTP Cache API の限定公開など、複数の分野にわたります。またセキュリティの分野でも、NG-WAF オンボーディングの合理化や統合型 Security Starter Package のリリースなど、大きな進展が見られました。さらにプロダクトエクスペリエンスの向上に向け、検索機能とナビゲーション機能が強化されました。最後に、包括的な Product Line Trials の提供により、トライアルプロセスが刷新されました。上記のアップデートは、プライバシーの強化、ワークフローの簡素化、より柔軟なテスト機能の提供に向けた Fastly の取り組みを反映しています。早速これらの新しいプロダクトや機能の詳細をご覧ください。
一般公開された Fastly の MASQUE Relay により、二重暗号化が施された安全なプロキシシステムを通じてユーザーのプライバシー保護を強化できます。この機能により、ユーザーはクライアントの IP アドレスを公開することなく、HTTPS やその他のプロトコルを含むインターネットコンテンツにアクセスできるようになります。市場においてプライバシーが重要な差別化要因となり、規制による圧力が強まる中、MASQUE Relay はテクノロジー企業がユーザーデータの保護に対する高まる需要に対応するのに役立ちます。プライバシーが保護されたネットワークの構築を目的とするこの標準化された方法を実装することで、企業はコンプライアンス要件を満たしながらプライバシーに関する取り組みにリソースをより効果的に割り当てることができます。強力なプライバシー対策を必要とする企業に最適な MASQUE Relay は、高いデータの機密性が求められる今日の環境でユーザーのプライバシーを保護する包括的なソリューションを提供します。
Fastly の新しい HTTP Cache API は、現在 Compute で Rust を使用している開発者向けに限定的に提供されており、HTTP フロー内のキャッシュに対するプログラムによるコントロールを強化します。この API により、開発者はキャッシュのプロパティを変更したり、オリジンに送信する前にリクエストを調整したり、cache-control の設定を微調整したりすることができます。HTTP Cache API は Fastly の既存の Core Cache および Simple Cache API を補完し、キャッシュツールの完全なスイートを構成しています。主な機能には、オリジンによるレスポンスの選択的なキャッシュ、デフォルト動作のオーバーライド、ヘッダーと本文のコンテンツの変更、キャッシュステータスに基づくレスポンスの決定などが含まれます。特に動的コンテンツを扱う Compute のお客様はこれらの機能を通じて、コンテンツ配信のカスタマイズ、パフォーマンスの最適化、オリジン負荷の軽減における柔軟性を向上できます。HTTP Cache API により、開発者はより効率的で応答性に優れたカスタマイズされた Web エクスペリエンスを提供できるようになり、結果的にエンドユーザーの満足度向上と運用コストの削減につながります。
Next-Gen WAF (NG-WAF) のオンボーディングプロセスを簡素化し、わずか数回のクリックで NG-WAF をデリバリーサービスで有効化できるようにし、API コールの必要性を排除しました。このアップデートは、現在 Next-Gen WAF または Legacy WAF を使用していないお客様向けに提供されています。すでに NG-WAF および Legacy WAF をご利用の場合、既存のプロセスが引き続き適用されます。このような改善は、Fastly のセキュリティ機能の使いやすさとアクセシビリティの向上に向けた重要な一歩となります。
Security Starter Package (以前は「Essentials」として提供) が Fastly コントロールパネルに完全に統合され、新規のお客様に統一されたエクスペリエンスを提供します。この統合により、Web インターフェイスを切り替える必要がなくなり、プロダクトの管理とデモンストレーションが簡素化されます。
Fastly コントロールパネルの検索機能の強化とナビゲーションの更新により、ユニバーサル検索機能が大幅に強化されました。検索機能では、高度なキーワード認識とインテリジェントなパスマッピングが採用されています。この強力なアップグレードにより、検索バーに「WAF」などのキーワードを入力するだけで主要なプロダクトページや機能を簡単に見つけられるようになりました。Fastly のシステムでは、関連する検索結果と Next-Gen WAF などの重要なページに直接アクセスするパスの両方がスマートに表示されます。また、ナビゲーションのアップデートによって見つけやすさが向上し、関連するプロダクト機能をすばやく見つけられるようになりました。さらに、コントロールパネル内で便利なショートカットを利用できるようになり効率性が向上し、特定のページに頻繁にアクセスするユーザーにとって使いやすさがアップしました。注目すべきポイントは、外出中のユーザーがシームレスにアクセスできるよう、この機能がモバイル用に最適化されていることです。このようなアップデートは、プラットフォームの使いやすさとアクセシビリティを継続的に改善し、お客様が Fastly の幅広いソリューションに簡単かつ正確にアクセスできるようにするという私たちの取り組みの結果です。
各機能ごとに個別のトライアルを開始する代わりに、ネットワーク サービス、コンピューティング、オブザーバビリティのプロダクトラインをカバーする複合トライアルを開始できるようになりました。このアップグレードによって、より幅広い機能をシームレスに試せるようになりました。また、オブザーバビリティのトライアルを拡張し、トライアルプラットフォームに Alerts と Edge Observer 機能を追加して、パッケージで利用可能なすべての機能が含まれるようにしました。この機能強化により、Fastly のソリューションをより徹底的に評価することが可能になり、Fastly プラットフォームの全機能をより深く理解して活用できるようになります。このように包括的なトライアル体験が得られることで、より簡単に新しいツールを発見し、Fastly が提供するソリューションの可能性を最大限に引き出すことができます。今回のアップグレードにより、お客様が Fastly プラットフォームから最大限の価値を得られるよう支援します。