Fastly のお客様ならびに関係者の皆様へ
秋の訪れを感じる季節となりましたが、Fastly が今夏にリリースしたさまざまなサービスには、まだご紹介しきれていないものが数多くあります。今四半期にネットワークサービスは TLS セキュリティとリアルタイムメッセージングの強化を目的とするさまざまな新機能を導入しました。それらの強化機能には Certainly (GA) や Fanout GA、ECDSA Fallback (GA) が含まれます。Compute に関しては、KV Store (GA) や Simple Cache API (LA)、Compute 向け mTLS (GA)、Standard Go Compiler (GA) など、新たなストレージや認証機能、強化された言語サポートオプションを導入し、これまで以上に優れた機能の提供を開始しました。私たちのセキュリティチームは、Next-Gen WAF GraphQL Edge Deployment (GA) や Next-Gen Aggregated Attack Thresholds (GA) などのアップデートの展開に注力しています。以下で全リリースのリストをご確認ください。
ネットワークサービス
コンピューティング
セキュリティ
プロダクトエクスペリエンス
Certainly は、Fastly マネージド TLS サービスで完全に自動化されたドメイン検証済み TLS 証明書を提供します。証明書のライフサイクル管理プロセスを最適化することで、発行の迅速化や更新プロセスの簡易化、自動化の強化が可能になります。
Fanout は、Fastly のエッジで動作する1対多のパブリッシュ/サブスクライブ型メッセージングブローカーです。Fanout を活用することで、ブラウザやモバイルアプリ、サーバー、その他のデバイスにデータを即座にプッシュするリアルタイムアプリケーションの構築と拡張が容易になります。Fastly のエッジにデプロイされている同サービスは、世界最大級のリアルタイムデータ配信ネットワークのひとつです。
最新のブラウザは (高速接続を可能にする) ECDSA をサポートしていますが、古いデバイスはサポートしていません。専用のオフセットを利用しているユーザーが ECDSA を使用し始めてもなるべく多く のエンドユーザーへの接続が引き続き可能になるように、最初に ECDSA での接続を試みますが、クライアントが一致する SNI を送信しない、または ECDSA をサポートしていない場合は、RSA 証明書を使用して接続を行います。
Fastly の Simple Cache API により、Compute 上で構築する開発者はシンプルなキーバリュー型のキャッシュインターフェースにアクセスできます。これは高度なキャッシュ構造を扱うことなく、シンプルな get/set インターフェイスを使用して高速な読み込み/書き込みのキャッシュ動作を実行したい開発者にとって理想的な API です。
KV Store は Fastly のネットワーク全体を通じてパフォーマンスの高い読み込みと書き込みを可能にし、よりパワフルなエッジアプリケーションの構築を実現します。KV Store は、グローバルに多数の POP からデータにアクセスする必要がある場合や、オリジンからファイルストレージをオフロードしたい場合に役立ちます。
これまではネットワークサービスで利用可能だった mTLS が Compute でも利用できるようになりました。mTLS は2者間 (ここでは Fastly のエッジとお客様のオリジン) が TLS プロトコルを利用して相互に認証し合う双方向認証を可能にします。この機能強化により開発者は Dynamic Backends 向けに mTLS を設定できるようになります。
この度、Fastly Compute で Go SDK v1 を使用するための標準 Go コンパイラのサポート開始を発表しました。これにより開発者は、Go のさまざまな機能を十分に利用できるようになり、従来以上に簡単かつ強力なコーディング体験を得られます。詳しくは Developer Hub にて包括的なドキュメントやサンプル、スターターキットをご確認いただくか、または Fastly のブログをご覧ください。
GraphQL Inspection が NG-WAF のエッジデプロイ にて利用可能になりました。効率が良く、高速で特殊性が高い GraphQL を好んで使用する開発者が急速に増えている現在、エッジに実装する WAF のお客様向けにより質の高い保護を提供します。
NG-WAF が他の WAF と異なる大きな特徴のひとつとして、しきい値に基づくブロック技術が挙げられます。この技術によりお客様は、他社の WAF より迅速にブロックできるようになります。これまで攻撃シグナルに関するデフォルトのしきい値は、個々のシグナルごとに数えられていました。今回リリースされた機能により、7種類すべての攻撃シグナルを対象に攻撃数を集計することが可能になるので、攻撃者が攻撃の種類をローテーションした場合でも、しきい値を超えたタイミングで攻撃を検知できます。
使用量やコストに関する正確で透明性の高い情報を提供するために、Fastly は新しい Billing Overview のランディングページを作成しました。こちらのページからは請求に関わる多様な視点のインサイトを得ることができます。今回のリリースにはプランのご利用状況が含まれます。これは通常のご利用または利用プーリングベース (親/子の請求階層を持つお客様) であるかを問わず、お客様が使用量に関するデータを確 認できる、これまでに多くのリクエストをいただいた機能です。その他にも、Fastly アプリの Billing セクションにてセキュリティプロダクトを含むすべての請求書を確認することが可能になりました。