Fastly のお客様ならびに関係者の皆様へ


2019年第3四半期に、Fastly はメディアシールドとセグメントキャッシュの一般公開版 (General Availability) への移行、Fastly アプリケーションのコントロールパネル内の「Add a domain」機能の UI の改善、お客様からのフィードバックとユーザビリティテストに基づく Fastly のドキュメントサイトのナビゲーションの再構築、最新バージョンの Terraform へのサポートの追加、リアルタイムログストリーミング機能のエンドポイントとして Elasticsearch の追加を行いました。今四半期のリリースに関する詳細については、以下をご覧ください。


内容




ネットワークの更新 : 世界66か所に POP配置、58 Tbpsのエッジ容量


Fastly が運営する POP は世界全体で66か所になりました。先日、ボゴタ、ジャクソンビル、シンガポール、ミネアポリス、マンチェスターに拠点を開設しました。新しい拠点の開設と既存の POP のアップグレードにより、2019年9月30日時点で Fastly の接続エッジ容量は58 Tbpsになりました。


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メディアシールド 般公開版)


2019年9月13日にメディアシールドの一般公開版 (General Availability) をリリースしました。

メディアシールドを使用し、異なる CDN からの同じコンテンツの複数のリクエストをオリジンへの単一のリクエストとして束ねることで、マルチ CDN アーキテクチャにおけるビデオライブストリーミングのコストを削減できます。これにより、インフラストラクチャが処理する必要があるリクエストの数が桁外れに削減されるため、ネットワークの配信コストを節約できます。メディアシールドは、世界最大規模のライブスポーツイベント向けのマルチ CDN 戦略の強化、ライブリニア/vMVPD サービスの促進、オンラインビデオプラットフォーム (OVP) との提携に使用されています。


可観測性 (テクノロジースタック内で起こっていることを把握する能力) は、ライブイベントの成功に不可欠です。メディアシールドは、任意のエンドポイントへのリアルタイムログストリーミングを通じて、リアルタイムの可観測性をお客様に提供します。これにより、オリジン、メディアシールド、エッジインフラストラクチャに発生した問題をすぐに検出して対処できます。さらにお客様のニーズに応え、一般公開版 (General Availability) として HoneycombSplunkAzure Blob StorageKafka のエンドポイントへのサポート、限定提供版 (Limited Availability) として Rackspace CloudFilesOpenStackLog Shuttle のエンドポイントへのサポートを追加しました。この機能は Fastly のプラットフォームの中核を占め、お客様のビデオ配信事業を大きく支える鍵となります。多くのお客様がリアルタイムログを利用する一方で、ログの詳細な分析を可能にする統計情報に簡単にアクセスできる使いやすい API エンドポイントを求めています。そこで、お客様は Fastly の Real-Time Analytics API を活用しています。Fastly は今後も新しい機能に投資し、より高速で簡単、かつスケーラブルなライブビデオ配信を実現します。


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セグメントキャッシュ 般提供版)


2019年9月24日にセグメントキャッシュの一般提供版 (Limited Availability) をリリースしました。

セグメントキャッシュの使用により、あらゆるサイズのファイルをキャッシュし、バイト範囲のリクエストの効率性を改善できます。セグメントキャッシュは、ファイルを Fastly のキャッシュ内で1 MBのより小さなセグメントに分割し、その後それらのオブジェクトを再結合または分割して、クライアントからの任意のサイズのバイト範囲のリクエストに応答します。


これにより、お客様はゲームコンテンツ、ビデオ、またはソフトウェアのダウンロードをより小さなファイルサイズで提供し、ユーザーが必要とするコンテンツのみをフェッチできます。たとえば、ユーザーがビデオ全体ではなくビデオの出だしのみを視聴したい場合、ユーザーがリクエストを停止した時点でコンテンツの配信を停止できます。その結果、ファイル全体ではなく、ユーザーがリクエストしたコンテンツのみを配信するため、配信コストを節約できます。また、ファイルをより小さなサイズに分割することで、Fastly の効率性も向上します。あらゆるサイズのファイルに対応し、優れたスケーラビリテを提供します。Fastly のストリーミングとコンテンツ配信サービスをご利用いただいているすべてのお客様がこの機能を活用できます。



サイトの設定とオンボーディング


オンボーディングエクスペリエンスを簡略化する継続的な取り組みの一環として、コントロールパネルの「Add a domain」機能を更新し、ライトボックスモーダルからインラインフォームに変更しました。これにより、ドメインを追加し、Fastly で起動して稼働させるプロセスが容易になりました。


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ドキュメントサイトの情報アーキテクチャの再構築


docs.fastly.com サイトに新しい分類基準を導入しました。ユーザビリティテストやアンケートを通じて収集されたお客様からのフィードバックを元に設計された新しい情報アーキテクチャにより、ドキュメントサイトでナビゲートがしやすくなり、情報をより簡単に見つけられるようになりました。新しいナビゲーション構造を通じて、Fastly を初めて利用するお客様に必要なガイダンスを提供し、スキルアップのプロセスをサポートします。今すぐ docs.fastly.com にアクセスして、新しいサイトエクスペリエンスをお試しください。



Terraform プロバイダーの更新が完了


Terraform は、インフラストラクチャの安全かつ効率的な構築、変更、バージョニングを可能にする人気の開発ツールです。Terraform を使用することで、お客様は Fastly の設定をコードとして扱い、インフラストラクチャの管理をこれまで以上に自動化できるようになりました。


Fastly は最新バージョンの Terraform (0.12.0) へのサポートを開始し、これにより設定について反復処理を実行できるようになりました。また、一般的にリクエストが多かった、動的スニペット、バージョンレス ACL、Edge Dictionary もサポートしました。さらに、Microsoft の Azure Blob Storage、Splunk のログ収集、バージョンとサービスのコメント機能へのサポートも追加しました。



Elasticsearch ログエンドポイント (限定提供版)


2019年9月3日に Elasticsearch へのリアルタイムログストリーミングを限定提供版 (Limited Availability) としてリリースしました。


Fastly のリアルタイムログストリーミング機能を使用して、Elasticsearch にログファイルを送信できるようになりました。Elasticsearch は、ほぼリアルタイムで大量のデータを保存、検索、分析できる、分散型で RESTful な検索および分析エンジンです。多くの企業が Elasticsearch を使用して、高度な検索機能と要件を備えたアプリケーションを運用しています。現在、このログエンドポイントは限定提供版としてのみ利用可能で、デフォルトでは無効になっています。お客様のアカウントでこのエンドポイントを有効にする方法については、support@fastly.com にお問い合わせください。



Varnish VCL更新


2019年第3四半期に、以下の Varnish と VCL のアップデートが世界各地の Fastly のエッジクラウドフリートにデプロイされました。



これらの更新は、文字列の操作とセグメントキャッシュを介した範囲リクエストのコントロールに関連するものです。

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