Fastly のネットワーク容量は、毎月増加し続けています。シアトルの SIX エクスチェンジポイントにおけるピアリング容量の倍増、フランクフルトとニューヨークにおける DE-CIX の追加など、より多くのトランジットとピアリング容量をデプロイすることに取り組んできました。ネットワークの使用率は今四半期で16 %増加し、プライベート相互接続またはエクスチェンジファブリックを通じてピアに配信されたトラフィックの量が41 %増えました。
今四半期、ニューヨーク、アッシュバーン、サンノゼ、ロサンゼルス、シアトルなど、米国全土の主要 POP のキャッシュサーバーの容量を倍増しました。これらは Fastly で最大かつ最も多忙なキャッシュのデプロイが発生するロケーションであるため、これは Fastly のフリート全体の約25 %におよぶ大規模なアップグレードを意味しました。
また、8月にはドバイの POP の開設を発表しました。これにより、この地域の市場により低レイテンシで 配信できるようになりました。今後も世界の新たな戦略拠点への拡張を継続します。
Ember をベースに構築された次世代の Fastly コントロールパネルを先日リリースしました。この新しいコントロールパネルにより、ナビゲーションが改善され、データをより簡単に解釈できるようになり、既存の設定により迅速にアクセスできます。既存のコントロールパネルの上部にあるバナーをクリックすることで有効にできます。また、docs-next.fastly.com に公開されているすべてのドキュメントは新しいコントロールパネルに対応しています。
SFTP、Loggly、Scalyr、Heroku に対する API のみのサポートを限定提供版 (Limited Availability) として追加しました。UI のサポートは、Google PubSub、BigQuery に対するサポートと共に近日中に提供されます。
ログ行の形式をより柔軟に設定できる新しい機能も発表しました。より強力なログ形式に対応する API のみのサポートを追加し、Syslog 形式のログ行のみがサポートされる制限も排除しました。これにより、CSV や JSON を適切に記述できるようになりました。
Fastly の リアルタイム分析 API が正式に公開され、Fastly の統計情報をダッシュボードに統合できるようになりました。API クライアントの例やダッシュボードの構築に関するブログ記事など、詳細情報については近日中にお知らせします。
Fastly は最近まで、インターリーブされた MPEG-DASH セグメントとして、1つのファイルのビデオとオーディオのトラックを一緒にパッケージ化していました。これは、Shaka Player などの DASH と互換性がある多くのビデオプレイヤーでは問題ありませんでしたが、一部のプレイヤーでは2つのトラックが個別のレプリゼンテーションにあることが求められます。ビデオとオーディオのトラックをデマルチプレクシング (多重分離)することで、人気のオープンソースの Dash.js プレイヤーやこのフレームワークを使用して構築されたその他のプレイヤーを含む、より幅広いブラウザやプレイヤーとの互換性が改善されました。また、デマルチプレクシングにより、コンテンツの個々のトラックをより詳細にコントロールできるようになり、別のトラック に切り替える際にレスポンシブな視聴体験を実現します。
Fastly で HLS (Envelope/AES-128 と SAMPLE-AES の両メソッドをサポート) と MPEG-DASH (ISO/IEC 23001-7: ISO ベースメディアファイル形式のファイルの一般的な暗号化) にパッケージ化されたビデオを ClearKey ストリーミング形式に暗号化できるようになりました。これは、各ビデオに一意のコンテンツ暗号化キーを生成して行われ、視聴者に安全なビデオ配信を提供します。これらの新しい機能により、保存時暗号化機能をさらに拡張し、Digital Rights Management (DRM) などの高度な機能をサポートする基盤を築きます。
Fastly の OTFP サービスはこれまで、HTTP に対応するあらゆるストレージサービスに保存されているプログレッシブダウンロード対応のソース mp4 ファイルのリクエストをサポートしてきました。これには、AWS S3 や Google Cloud Storage (GCS) のプライベートバケット用の認証トークンの送信も含まれます。今回、そのサポートを拡大して TLS 暗号化を使用するビデオダウンロードに対応し、高品質で価値の高いコンテンツをより 安全に配信できるようになりました。
HLS 配信には、マニフェストファイル、オーディオ/ビデオセグメント、メディア暗号化キーの配信が含まれます。これらのリクエストは HTTP または HTTPS を介して実行できます。メディア暗号化キーを提供するために、セグメントと同じプロトコルの使用を強制する代わりに、使用する必要があるプロトコルに関わる依存関係を排除しました。これにより、HLS の各リクエストについて HTTP または HTTPS のいずれを使用するかを独立して設定できるようになり、ビデオ配信のプロセスをより詳細かつ柔軟にコントロールし、またセグメントの安全性を確保できます。
Fastly の DNS ルーティングプラットフォームを拡張し、POP または DNS リゾルバーに基づいてカスタマイズしたルーティングを実行できるようになりました。POP のオーバーライドでは、ある POP から別の POP へのトラフィ ックをルーティングできます。たとえば、南米からのトラフィックをすべて米国にルーティングしたり、米国と EU の POP からのみサービスを提供したりできます。また、リゾルバーのオーバーライドでは、クライアントが使用している DNS リゾルバーに基づいてトラフィックを移動できます。Fastly はリゾルバーのオーバーライドによって、Anycast を使用する OpenDNS や Google Public DNS など人気の高いパブリック DNS リゾルバーからのトラフィックをルーティングし、これらのリゾルバーから離れた場所にあるクライアントへの配信におけるレイテンシを削減しました。
今四半期、Fastly は以下のイベントに参加しました。
Fastly のエンジニアは、他にも Surge、Full Stack Fest (ビデオはこちら)、Ruby Kaigi、Golang UK、VarnishCon (ビデオはこちら) にて講演を行いました。
Fastly が参加した会議や今後参加予定の会議については、イベントページをご覧ください。
Fastly では、自社のサービスを無償提供することでオープンソースプロジェクトをサポートしています。以下は Fastly がサービスの無償提供を開始したプロジェクトの例です。
Fastly のサービスが貢献できるオープンソースプロジェクトがある場合は community@fastly.com までご連絡ください。また、コミュニティフォーラムにアクセスして、Fastly のエンジニアや Fastly の他のお客様に質問することもできます。