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Fast Forward : 優れたインターネットを共に構築

Artur Bergman

創設者兼 Chief Technology Officer, Fastly

Hannah Aubry

Senior Community Manager, Fastly

Fastly では、Web 上で優れたものと善良な人々を保護することを変わらぬモットーとしてきました。私たちの使命は、オンライン上で素晴らしいものが発展できる空間を構築すること、そしてそのような空間を構築しようとする人々をサポートすることにあります。

Fastly では、そのシンプルなアイデアに基づいて2014年にオープンソースプログラムを設立しました。インターネットインフラの重要な一部を担う私たちは、Fastly を支えてくれるコミュニティやプロジェクトに恩返しをする必要があります。そして、コミュニティが透明性を維持しながらオープンに協力し合うことで、機能が豊富なアプリ、バグや脆弱性の削減、スムーズで魅力的なエクスペリエンスなどを実現できるより優れたテクノロジーの開発が可能になることを理解しています。さらに、Web を構築する人々の幅が広がれば広がるほど、Web のユーザーエクスペリエンスがより包括的になると信じています。

そこでこのブログ記事では、Fast Forward プログラムの開設によって、このミッションに向けた取り組みがどのように拡大しているかご紹介します。Fast Forward は、すべての人が無償でオープンかつ安全に利用できるインターネットを構築するという Fastly のビジョンを共有する開発者、オープンソースプロジェクト、非営利団体に必要なツールを提供し、支援することを目的とする一連のプログラムです。

Fastly の取り組みは、インターネットの基盤となる最下層のレイヤーから始まります。創業当初から Fastly は IETFW3C などの組織と連携し、インターネット上でデータが転送される方法や、複数のインターネットシステムが協調し連動する方法を定義するプロトコルと標準の作成に貢献してきました。その一例として、Fastly は Red Hat、Mozilla、Intel とともに、Bytecode Alliance を設立しました。Bytecode Alliance は、WebAssembly (Wasm) や WebAssembly System Interface (WASI) などの標準を使用した安全性の高い新しいソフトウェアの基盤構築に加えて、Wasmtime や Cranelift などの標準の実装に注力しています。また、IETF の HTTP/3 と QUIC の作業グループにも参加しています。これらは、農村地域やモバイルデバイスなど、末端のインターネット接続を改良することを目的として設計されたプロトコルです。さらに、業界パートナーと協力し、インターネットエコシステムを改善する未来を見据えたテクノロジーの開発にも貢献しています。例えば、Microsoft や Google と連携し、プライバシーとセキュリティに焦点を当てた Apple の最近の取り組みである プライベートアクセストークンプライベートリレーパスキーにも貢献しています。 

Fastly では、社員によるオープンソースプロジェクトの利用と貢献、および Fastly が提供するオープンソースプロジェクトを通じてオープンソースをサポートし続けます。オープンソースは、Fastly も含め、オンライン上に存在するあらゆる組織にとって不可欠です。また、オープンソースは Fastly が受け継いできたものの一部でもあります。Fastly の CDN はオープンソースの Varnish を基盤に構築されていますが、未来に向けて Fastly が進化する中、Wasm が Fastly のサーバーレスコンピューティング環境 Compute の重要な基盤となっています。Fastly では、社員がオープンソーステクノロジーやコミュニティと連携できるよう支援・奨励するポリシーやビルドシステムを導入しています。私たちは、H2Oquiclywit-bindgenPushpinWAF Efficacy などのプロジェクトを管理していることを誇りに思います。今後数週間または数か月にわたり、オープンソースの強化や Fastly のオープンソースプロジェクトに貢献しやすくする取り組みに関する最新情報をお伝えするので、ご期待ください。 

より安全なインターネットを構築する Fastly の取り組みにおける重要な要素のひとつとして、どのようなお客様にサービスを提供するのかということが挙げられます。Fastly には、Fastly の価値観に共鳴するお客様やパートナーとのみ連携することを記した、お客様コミュニティに関するポリシーが昔からあります。私たちは、Fastly が開発したテクノロジーの提供相手を決定するための一貫したプロセスの構築に注力してきました。このプロセスは、Fast Forward プログラムの古くからのメンバーである Electronic Frontier Foundation によって定められた Manila Principles of Intermediary Liability から着想を得ています。私たちは社会的責任と説明責任をしっかりと受け止めたいと考えていますが、同時に常に適切にこれを実行するのは難しいことも理解しています。このような課題は扱いが難しく、攻撃者による技術システムや社会システムに対する攻撃方法は絶えず進化しています。だからこそ、インターネットの安全性の強化やインターネット環境の改善に Fastly がどのように貢献できるか、お客さまやコミュニティの声に耳を傾けながら、今後も皆様の信頼に応えられるよう努力し続けます。

最後になりますが、Fast Forward の目的はオープンソースコミュニティをサポートすることにあります。私たちは、オープンソースプロジェクトやそれらをサポートする非営利団体の活動に感銘を受け、5,000万ドルに相当するサービスをこれらのプロジェクトや団体に無償で提供しています。これまで、素晴らしい成果を目にしてきました。具体的には、何百万人もの参加者が協力し合って世界をマッピングしたり、教育関連または Web 関連のリソースを提供して情報格差の解消に貢献したり、エンジニアたちが連携して効率性と移植性の高いプログラミング言語を構築したりしています。Fastly は、皆様がコストの心配をせずにオープンソースプロジェクトに取り組めるようサポートすることで、皆様の創造性を促進します。皆様が今後も、フルに創造力を発揮して世界を変える壮大でパワフルなテクノロジーを実現できるよう、Fastly は支援し続けます。

Web があるべき姿に進化した美しい世界を実現するという夢を一緒に叶えましょう。能力のレベルや経歴、人種、信条、宗教、好みに関わらず、誰もがつながり、創造し、歓迎されていると感じられ、大きな夢を抱くことができる Web の構築を私たちは目指しています。 

Fastly と一緒にインターネットをより素晴らしい世界へと進化させませんか?Fast Forward