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ストックホルムに拠点を置く SeenThis は、40か国以上にまたがる上位100社の広告主の80社以上と提携しています。2022年には1,000社を超える顧客からの平均月間リクエスト数が400億件以上に達しました。広告ストリーミングを手がける SeenThis は、独自のアダプティブストリーミング技術を駆使し、従来の広告配信が抱える制約を排除しています。同社はデータ転送を最小限に抑えることで高速な広告の読み込みを実現し、卓越したエクスペリエンスを提供します。動画でもスタティック広告でも、接続や広告サーバーの統合にかかわらず、最短の読み込み時間が維持されます。大手広告ネットワークによってプログラマブル性と I/O の両方において高い評価を受けている SeenThis は、読み込み時間において妥協することなく質の高さを実現することを優先し、誰もスピードと質のいずれかを選ぶ必要がないようにすることを目指しています。

seenthis.co/
業界 : メディア & エンターテイメント/ストリーミングサービス
本拠地 : スウェーデン、ストックホルム
利用開始 : 2017年


主な利用機能
TLS
グローバル配信ネットワーク
カスタマイズ可能な VCL
エンタープライズサポート
Fastly ログ機能
オブザーバビリティ



Amazon CloudFront から Fastly切り替え、優れたパフォーマンスを求める顧客のニーズに応える SeenThis


SeenThis は、アダプティブストリーミングによって従来の広告配信技術が抱える問題を完全に克服し、データ転送量を最小限に抑えながら瞬時に読み込み可能な広告配信を実現して素晴らしいエクスペリエンスを提供すると同時に、配信における二酸化炭素排出を最低限に抑えています。


スピードとサステナビリティの両方に配慮した SeenThisストリーミング


5G 通信が開始され、私たちは複雑な光ファイバーネットワークが交差する環境に置かれています。しかしインターネットの利用に対する需要の急激な高まりと使用されるデータの膨大化を受け、インターネットのスピードはいまだに理想とは程遠く、また、起動に多くの二酸化炭素が排出されています。


2017年の設立以来、SeenThis は「品質の高さと読み込み時間の速さの一方を選ぶことを、誰も強いられるべきではない」という信念の下、真に効率的かつ高解像度のインターネットの実現を目指してグローバルに事業を展開してきました。


同社のアダプティブストリーミングでは、広告スペースがビューポートに入ると瞬時に広告が読み込まれるため、各広告表示の閲覧数が増え、顧客も満足しています。


ただし世界の広告業界では、スピードと同じくらいサステナビリティも重視されています。SeenThis は Fastly を利用して、高い基準のサステナビリティ目標を掲げ、優れたパフォーマンスを求める顧客のニーズに応えています。


スピードの必要性


SeenThis が設立当初に Fastly を検討した際、その主な目的がパフォーマンスの向上であったことは想像に難くありません。


最新技術の導入に積極的で、スピード向上を目指していた同社は、デバイスや OS、ブラウザの種類など、さまざまな変数に基づいて、自動的にコンテンツをカスタマイズして配信できるようにしたいと考えていました。しかし、同社が最初に採用した既存の CDN では、その実現に必要な設定が不可能でした。


そこで SeenThis の CTO を務める Einar Andersson 氏が Fastly の「お問い合わせ」フォームに記入して送信したところ、5分後に担当者から電話があり、同氏はすぐに新規アカウントを作成しました。Fastly ではよくあることですが、長く続く関係があっという間に始まった瞬間でした。


SeenThis は、早速 Fastly CDN のテストを開始しました。同社は Fastly の シンタックスである Varnish Configuration Language にすでに精通していたので、期待通りにスムーズにテストを進めることができました。


より堅牢で信頼性が高く、グローバルにスケールできるシステムを求めていた SeenThis は、テストの結果、Fastly は必要なものをすべて備えていると確信しました。


同社はマルチクラウド環境を採用し、異なるプロバイダーを使用してアプリケーションの運用、データ分析、処理を行っています。そして、Fastly のみを利用して高度なコンテンツ配信を行い、月間4ペタバイト (PB) に上るデータを配信しています。


まさに順調な滑り出しでした。しかし新たな課題というのは、いつもすぐ側に控えているものです。


見落とされがちな詳細を確認できるレポート


SeenThis が以前使用していたログとモニタリングのシステムは、nginx や RabbitMQ などのオープンソースツールを AWS 上で使用していましたが、2018年には劣化が見られました。スピードと信頼性が衰え、1,000社を超える顧客にサービスを提供するために増え続けるリクエストに対応するのに同社のチームは苦戦していたのです。


特に、ログ用のインフラストラクチャをすぐにアップグレードする必要性に迫られていました。そこで Fastly のエンジニアは、Fastly のリアルタイムログのストリーミングサービスを採用し、Fastly のログ取り込みシステムを通じて取得したすべてのログを Google BigQuery ログエンドポイントに送信することを勧めました。同時に SeenThia はこの移行を可能にする新しいシステムを開発し、素晴らしいパフォーマンスと可用性を備え、高いスケーラビリティを誇るソリューションを構築しました。


しかし、これだけでは完全な問題の解決には至りませんでした。2020年にデータ転送の削減が環境に対する緊急課題のひとつとして取り上げられるようになると、独自のパフォーマンスとサステナビリティの両立を証明するため、より詳細なレポートを可能にする機能が必要になりました。例えば、当時は特定のキャンペーンや広告で、広告表示ごとにプッシュされるデータの量を把握することができませんでした。


SeenThis は JavaScript を使用し、顧客がそれぞれ特定のリクエストを API に送信する初期テストを実施しました。しかし、このアプローチには多くの問題が存在しました。例えば、リクエストがブラウザでキャッシュされたかどうかを把握することはできず、完全に処理されたリクエストのみがアクセス可能でした。


そこで Fastly のエンジニアは、「1秒当たりに配信されたバイト数」を Fastly の統計ダッシュボードで確認できることを説明しました。しかし、このようなデータは顧客やクライアントごとにセグメント化できず、セットアップをカスタマイズするには、顧客ごとに個別のサブドメインを作成する必要がありました。SeenThis が抱える顧客の数を考えただけでも、これは到底不可能でした。


複数のミーティングを重ねて話し合った結果、Fastly のエンジニアと SeenThis は、「 書き込まれたバイト数」という利用可能な変数を使用して細かいセグメント化が可能な、ほぼリアルタイムのログストリーミングというソリューションを考案しました。これにより、SeenThis は BigQuery への新たなログストリーミング接続を確立し、コンテンツ配信とイベントの両方に関するメトリクスのログをストリーミングできるようになりました。ちなみに Fastly は33のログエンドポイントをサポートしています。


このアプローチは、大きな変革をもたらしました。すべてのデータを集計でき、結果的に広告ごとのデータ転送量の算出も可能になりました。このまさに理想的な新たなソリューションは、標準プラクティスとして現在も使用されています。このように SeenThis は、コンテンツ配信のみではなく、重要な指標や配信に関するデータのログにも Fastly を利用し、顧客が必要とする詳細かつ定量化が可能なデータ転送に関するレポートを提供しています。


スピードとサステナビリティの両立で究極の USP実現


一連のステップを繰り返しながら Fastly と緊密に連携してきた SeenThis は、気候変動対策に取り組んでいる顧客向けに独自の USP (Unique Selling Proposition = 自社独自の強み) を確立しました。それは、「パフォーマンスの向上を通じて業界をリードするサステナビリティを促進する」というもので、このパワフルな組み合わせにより、SeenThis は他社と差別化を図ることができたのです。



  • トランスコーディングエンジンとビデオプレーヤーに対する新たな最適化機能により、以前では想像できないレベルのサステナビリティを実現し、顧客に超高速かつ最高クラスの品質を誇る動画ストリーミングを提供すると同時に、キャンペーンひと当たり平均40-50%のデータ転送の節約にも成功しました。

  • パフォーマンスの最大化とデータ削減の両方に成功した SeenThis他社には真似のできない魅力的なサービスを提供しています。同社にとって、サステナビリティはもはや付加価値というよりも、商談において顧客の心をつかむ重要な切り札となっています。

  • SeenThis は、新規顧客を獲得しながら、大手顧客の維持に成功しています。毎月何十億もの広告表示を配信するこれらの企業は、酸化炭素排出の削減に貢献するパワフルかつ必要不可欠なツールとして SeenThis認識しているのです。


最少のデータで最大限のパフォーマンス


SeenThis は、企業のフットプリントやプロダクト開発を含め、3つの柱から成るアプローチを採用し、最高レベルのサステナビリティを達成することに取り組んでいます。



  • SeenThis SBTi (Science Based Targets initiative)よる認定を取得しています。SBTi は、産業革命前に比べて温暖化を1.5度以内に抑えるという短期目標を掲げています。SBTi企業の野心的な温暖化対策において目指すべき基準と見なされています。

  • SeenThis Fastly通じて必要なデータのみを送信してデータの無駄を排除し、従来のメソッドに比べて送信するデータを__40-50%削減__できる独自のアダプティブストリーミング手法によって顧客に競争優位性をもたらします。これは、優れたユーザーエクスペリエンスの実現に直接つながります。

  • プロダクトの最適化とベンダーの協力を通じてネットゼロへの取り組みを続けます。例えば、SeenThis Fastly連携して、データ転送中のエネルギー消費に関してより細かなレポートを提供できるようにする方法を模索しています。


SeenThis ならではの、比類のないパフォーマンスと環境保護への貢献を兼ね備えたサービスは、環境意識の高い広告主にとって非常に魅力的な選択肢です。


「当初、私たちは Amazon CloudFront を使用していましたが、カスタマイズ性とパフォーマンスの面で不満があったため、Fastly を試したところ、驚きました。Fastly はまったく異なり、必要に応じて非常に細かいレベルでサービスを設定してコントロールできます。同じことが可能な CDN プロバイダーを他に見たことがありません」

Einar Andersson 氏
SeenThis、CEO



「CloudFront から Fastly に移行した結果、平均レイテンシが50ミリ秒から5ミリ秒に減りました」

Einar Andersson 氏
SeenThis、CEO



「Fastly の場合、完全にカスタマイズ可能な VCL によってより迅速にデプロイでき、CI/CD に統合できます。Fastly のおかげでコンテンツをグローバルに超高速配信できるだけではなく、Fastly のログストリーミング機能も広く活用しています。私たちのプロダクトの中核を成すこの機能を利用して動画配信のメトリクスを測定しているほか、データ転送量の測定値をカーボンフットプリントの指標として使用しています。Fastly のログストリーミング機能で取得可能な変数に基づいてサステナビリティへの影響を把握しているのです」

Einar Andersson 氏
SeenThis、CEO



「Fastly のログストリーミング機能で取得可能な変数に基づいてサステナビリティへの影響を把握しています。この機能を利用してダッシュボードを作成し、クライアントあるいはキャンペーンごとに実際のデータ転送量を確認できます」

Einar Andersson 氏
SeenThis、CEO



「パフォーマンスを大幅に強化しつつ、データの無駄を減らすことは夢のような話ですが、Fastly でこれを実現できました。当社のアダプティブストリーミング技術によって、従来の方法に比べてデータ転送を40-50%カットできます」

Gabrielle Persson 氏
SeenThis、CPO

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