Kubernetes


2014年に開始された Kubernetes は着実に成長し続け、44か国にわたり8万8,000人を超えるコントリビューターを擁する世界最大規模のオープンソースプロジェクトの1つと化しています。このコンテナ管理システムは当初、Google 社内で Red Hat のエンジニアたちと共同で開発されました。しかし、このシステムがクラウドのエコシステム全体にメリットをもたらす可能性があることに気づくとすぐに同プロジェクトは新しく設立された Cloud Native Computing Foundation に寄付されました。現在、このプロジェクトには8,000社を超える企業が参加しています。

kubernetes.io
業界 : 非営利
__ 本拠地 :__ 北米
利用開始 : 2023年


主な利用機能
Fastly CDN
オブザーバビリティダッシュボード
Fast Forward



Fastly利用してスケーラビリティを確保している Kubernetes


課題


Kubernetes はわずか10年で、クラウド環境向けの主要なコンテナ・ オーケストレーション・テクノロジーに成長しました。Kubernetes のメンテナーにとって、その成長ぶりは Kubernetes Webサイトやバイナリダウンロードなどその他の重要なサービスに対する需要の高さに反映されています。2023年、Kubernetes バイナリのサイト (dl.k8s.io) は、毎月5ペタバイトを超えるバイナリを提供しました。この規模でスピード、信頼性、グローバル配信を確保するため、Kubernetes Infrastructure Special Interest Group (K8s Infra SIG) は、コンテンツ配信ネットワーク (CDN) を活用することを決めました。


ソリューション


K8s Infra SIG の共同議長兼技術リーダーを務める Arnaud Meukam 氏を含む同 SIG は、Fastly を選ぶ前に複数の CDN ベンダーを評価しました。Meukam 氏は次のように語っています。「多くのオープンソース組織が Fastly に移行していることに気付きました。「Fastly は、Fast Forward プログラムを通じてオープンソースプロジェクトをサポートしてきた実績があり、高速で安全なデジタルエクスペリエンスの提供において定評があります」。


スケールアップする Kubernetes の持続可能性をサポート


Kubernetes はコミュニティの強さでよく知られていますが、ほとんどのオープンソースプロジェクトと同様に、「支援したい」という熱意がコントリビューターたちの間にあっても、実際にプロジェクトに費やせる時間はそれほど多くありません。Kubernetes のようなオープンソースプロジェクトが持続可能性を確保するには、限られたリソースを最大限に活用する必要があります。


Kubernetes はどの程度のレベルのスケールアップを想定しているのでしょうか?2022年の時点で Kubernetes は Fortune 100 企業の71%によって主要なコンテナ・オーケストレーション・ツールとして使用されていました。Gartner のレポートでは、2027年までに世界中の組織の90%以上がコンテナ化されたアプリケーションを運用すると予測されています。Kubernetes Webサイトの状況は次のとおりです。2024年、同サイトは 1 PB の帯域を使用し、12億件のログを生成しながら平均して月間9,000万件のリクエストを処理しました。


Kubernetes チームは不安を感じていませんでした。「Fastly のおかげで Kubernetes の持続可能性を維持できると私たちは確信しています。スケーラビリティに関する心配は無用です」(Meukam 氏)。


可視性を得て配信を最適化


Fastly に切り替える前、Kubernetes のインフラストラクチャは Google インフラストラクチャ内で維持され、Google Cloud Services (GCS) のバケット経由で提供されていました。しかし Kubernetes のメンテナーの多くは Google で働いていないため、帯域やその他のメトリクスに関する可視性が不足していました。dl.k8s.io を Fastly に移行した結果、Kubernetes プロジェクトで最も頻繁に使用される領域の1つで、チームは渇望していたトラフィックに対するオブザーバビリティを得ることができました。


Kubernetes チームは、誰がバイナリをプルしているか、トラフィックの送信元はどこか、オリジンがどのように動作しているかを確認できるようになりました。これにより、トラフィックレベルにかかわらず、信頼性の高い配信を保証し、問題を迅速に特定してユーザーへの影響を防ぐことができます。Meukam 氏は次のように述べています。「Origin Inspector によって Fastly と GCS 間のデータ転送量をトラッキングできるので、送信コストを非常に低く抑えられます。最近、アラートの使用を開始したのですが、おかげでオリジンからの問題を特定し、迅速にエスカレーションできるようになりました」。


シームレスなユーザーエクスペリエンスをグローバルに実現


大規模な移行プロセスには大きなストレスが伴う可能性がありますが、多くのユーザーにとって幸運なことに、Kubernetes プロジェクトの Fastly への切り替えはスムーズでした。Meukam 氏は次のようにコメントしています。「目指していたとおり、Fastly への移行プロセスによってユーザーが影響を受けることはありませんでした。ユーザーが知る必要を感じたり、心配することなく、私たちのインフラストラクチャに大きな影響をもたらす変更を実施できるようにしたいと考えています」。


移行終了後、Kubernetes のバイナリはユーザーの近くから配信されるようになりました。Fastly のネットワークを使用して単一の GCS バケットから複数の配信拠点にコンテンツを移動させることで、Kubernetes はインターネット接続の質が低い地域のユーザーに対してもサービスを維持できるようになりました。「世界中のユーザーの近くから配信できることが CDN の採用において重要な要因であり、Fastly のグローバルなネットワークが Fastly を選んだ大きな理由のひとつでした」(Meukam 氏)。


重要なポイント


Fastly CDN に移行した結果、Kubernetes プロジェクトはインフラストラクチャの要となる部分を維持するために必要なスケーラビリティと信頼性を得ることができました。Fastly のオブザーバビリティツールのフルスイートを利用することで、Kubernetes のインフラストラクチャチームはトラフィックを最適化し、データ送信コストを低く抑えながらユーザーへのサービスの中断を防ぐことが可能になりました。


Meukam 氏は次のように語っています。「Fastly との連携は非常に素晴らしいです。何か問題があってもすぐにエスカレーションして解決してくれますし、設定に関するドキュメントについて分からないことがあっても、サポートチームが親切に対応してくれます。Fastly とのコラボレーションにとても満足しています」。


Meukam 氏は次のように述べています。「Origin Inspector によって Fastly と GCS 間のデータ転送量をトラッキングできるので、送信コストを非常に低く抑えられます。最近、アラートの使用を開始したのですが、おかげでオリジンからの問題を特定し、迅速にエスカレーションできるようになりました」。

Arnaud Meukam 氏
Infra SIG 共同議長兼技術リーダー



「Fastly は、[Fast Forward](/fast-forward/) プログラムを通じてオープンソースプロジェクトをサポートしてきた実績があり、高速で安全なデジタルエクスペリエンスの提供において定評があります」

Arnaud Meukam 氏
Infra SIG 共同議長兼技術リーダー



「世界中のユーザーの近くから配信できることが CDN の採用において重要な要因であり、Fastly のグローバルなネットワークが Fastly を選んだ大きな理由のひとつでした」

Arnaud Meukam 氏
Infra SIG 共同議長兼技術リーダー

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