女性史月間 : 現在、そして未来の女性をサポートする環境の構築
残念ながら、ハイテク業界は男女平等ではありません。2020年になっても、コンピューター関連の仕事に占める女性の割合は約25 %、ソフトウェアエンジニアに限ると14 %にとどまっています。率直に言って、この数字にはがっかりです。私たちはこの問題から目をそらさず、もっと努力しなければなりません。Fastly はハイテク業界の一員として、当社やコミュニティ全体が男女平等に向けて前進できるよう貢献しなければなりません。
Fastly は、性別に関係なくあらゆる人が差別を感じずに活躍できる、フレンドリーで楽しい職場づくりに向けて、一歩一歩着実に前進しています。女性史月間は、Fastly の女性たちに焦点を当て、社員の士気を高め、ジェンダー問題に対する理解を深めるためのプログラムを提供するのに最適な時期ですが、ここで重要なのは、この取り組みは3月に始まって3月に終わるものではないということです。そこで、女性史月間を祝して Fastly が行った活動をご紹介する前に、多様性と包括性の実現に向けた社内プロセスの一環として、今年の重点分野の1つである採用活動ついてご説明したいと思います。
「私は1年間の専業主婦生活を経て Fastly に入社しました。当時はまだ子供が1歳と2歳だったので不安でした。面接官の一人だった Joshua は、家庭と仕事のバランスをとても重視していました。私はそれに心が惹かれました。今の環境は私にピッタリです」
Adela Montemurro、Financial Planning & Analysis、Analyst
採用プロセスにおける取り組み
採用チームは、採用プロセスを改善するために、社内の専門家や社外のパートナーと連携しています。具体的には、多様性と包括性の向上を目指す社内チームの協力を得て、多様性と包括性の観点から採用プロセスを見直しました。また、多様性、公平性、包括性のある職場環境の構築を専門とするコンサルティング会社に協力を依頼し、取り組みを前進させるために必要な具体的なアクションを特定しています。
まずは、候補者の募集の仕方が非常に重要です。女性は、自分に応募資格があると100 %確信できない職務の場合、応募を断念する傾向があります。そのため男性に比べて応募する回数が20%少なくなります。私たちはこの問題に対処するため、職務内容に関する記述における偏った表現や排除的な表現をチェックするサードパーティのソフトウェアの使用を推奨しています。また、求人情報の「求める人材」に関するセクションを見直し、職務において「必要不可欠なこと」と「望ましいこと」を区別することで、ポジションの要件をより明確にし、より多くの人に応募してもらえるように努めています。
すでに Fastly のことを知っている、または Fastly に興味を持ってくれている人以外にも、多様な候補者を見出だすことも非常に重要です。このような問題に対処することで、目標に向けて大きく前進することができますが、実現するためには時間と手間がかかります。この取り組みを適切に遂行する能力とスキルを確保するために、私たちは採用チームの人員を増強し、外部の企業とも連携して幅広く候補者を探しています。
最後に、今年の重要な取り組みのひとつとして、候補者プールへのアプローチやコンバージョン率の追跡に役立つプラットフォームを含む、サードパーティのツールへの投資が挙げられます。このようなツールを利用することで、多様な候補者の評価ができるだけでなく、いつ、どのようにして候補者が採用プロセスから脱落するかを把握することができます。このように傾向を追跡し、それに合わせてプロセスを調整することで包括性の促進が可能になります。
「女性のリーダーシップを真に認め、有意義な貢献をする機会を与えてくれる会社で働けて光栄です」
Doniel Sutton、Chief People Officer
女性の地位向上に向けた Fastly の活動
募集プロセスなどの分野の見直しは、取り組みのほんの一部にすぎません。より幅広い社内教育、意識改革、そして喜びを感じることに時間を割くことも非常に重要です。そのためにも、私たちは会社をあげて女性史月間を祝し、さまざまな活動を行いました。Fastly の Inclusion and Diversity Team は、社内の Women and Gender Equality Employee Resource Group と協力して職場での女性の経験を向上させ、実践的なアドバイスを提供し、女性が働くことへの理解を深めることを目的とした複数のプログラムを3月に実施しました。
まず、Fastly の4人のリーダー (SVP of Client Services の Kim Ogletree、VP of Data Governance の Lisa Phillips、VP of Platform Engineering の Laura Thomson、VP of Workplaces の Amy Hammond) にスポットを当てた対談を開催し、私生活とリーダーシップのバランスをとるためのアドバイスを共有しました。また、この分野で著名な Suzanne Wertheim 博士を招き、「無意識に女性を下にみる傾向や自分を過小評価するインポスター症候群による女性の活躍の抑制」と題したワークショップを開催しました。さらに、Learning and Development Manager の Sheena-Maria Simpson とともに職場で活躍する女性を称え、もはや役に立たない考えや思考、信念を捨て、代わりに一人ひとりの真価を評価する方法を探りました。
このような努力は継続的に続けることに意味があります。たった1か月程度で業界全体を改善することはできませんし、採用プロセスを改革しただけで、すべてが一夜にして進化することは期待できません。変化をもたらすためにはすべての人の参加が重要であると、私たちは確信しています。そして、多くの Fastly の社員がこれを真剣に受け止め、この取り組みの前進に向けて積極的に参加し、Fastly の価値観を毎日実践していることを私たちは誇りに思います。Sr. Engineering Manager の Estella Madison は次のように説明しています。「Fastly の活動で気に入っているのは、Inclusion & Diversity Council の目標への取り組みです。これは包括性の向上を目的とする、Fastly 初の Latinx Employee Resource Group を立ち上げるきっかけとなりました。私のチームでは、面接の内容が客観的であることやパネルが多様なバックグラウンドを持つように確認することで、包括性の実現に努めています。帰属意識の高い文化を作り、維持するために私は最善を尽くしています」
Doniel Sutton も自身の立場と Fastly 全体への期待について考え、次のように語りました。「Fastly の Chief People Officer としての私の役割には、非常に多くの特権と責任が伴います。それは、教えること、奉仕すること、士気を高めることに加え、勇気を持って大胆に行動することで得られるあらゆる可能性を支持し、それを具体的に示すこと、そして性別や人種に関わらず、すべての社員にとって素晴らしい職場環境を築くためにどう組織を変えていくべきかというビジョンを描くのを支援することです」Fastly の社員は皆、学ぶことが好きで、社内のリソースグループの活動や読書会などに参加しています。そして、お互いやお客様、テックコミュニティ全体により大きなメリットをもたらすために働いています。私たちは完璧ではありませんし、会社としても業界としても、まだまだすべきことがたくさんあります。しかし、みんなが協力し合うことで実現できる可能性に勇気づけられながら、私たちは多様性と包括性の実現に向け、たゆまぬ努力を続けます。
「私はこれまで、サイバーセキュリティ業界では数少ない女性の一人でした。こんなに大勢の素晴らしい女性がいる会社で働けるなんて本当に素晴らしいことです」
Lora Vaughn、Sr. Director Security
未来に向けて
今月はもちろん、これからもずっと私たちは Fastly の女性たちを称え、責任を持って男女の格差が無い職場環境の構築に向けた努力と改善を続けます。今後の道のりは簡単ではありませんが、私たちは社内全体で状況を改善するための活動を行い、この取り組みを優先事項のひとつに掲げて投資します。私たちの取り組みを体現する人たちの存在は重要です。今月も、そしてこれからも、世界中の拠点のさまざまな部門で女性がリーダー的な立場で活躍し、当社の成長を支えてくれていることを誇りに思います。