ソフトパージの紹介
Fastly は、お客様がコンテンツの配信プロセスをご自身で完全にコントロールできる環境を整えることを目標としています。インスタントパージでは、グローバルネットワーク全体のコンテンツをわずか数ミリ秒で削除できます。また、リアルタイム分析と過去の統計を活用することで、自社のサイトやアプリケーションのパフォーマンスをより深く把握することができます。
Fastly は本日、ソフトパージを発表します。これは、Fastly のキャッシュからコンテンツを完全に削除するのではなく、失効済みのコンテンツとして簡単にマークすることができる新しいパージ機能です。ソフトパージ機能には、インスタントパージ機能と同じように、URL またはサロゲートキーでリアルタイムにパージするオプションもあります。
インスタントパージとソフトパージの比較
インスタントパージ機能を使用すると、コンテンツはキャッシュネットワーク全体から即座に削除されます。つまり、オリジンサーバーが利用できない場合やレスポンスに時間がかかる場合のバックアッププランが無いということになります。
そこで、ソフトパージと Cache-Control の stale-if-error および stale-while-revalidate 拡張を組み合わせて使用すると、エンドユーザーに失効済みデータを提供でき、オリジンサーバーが使用できない場合やパフォーマンスが低下した場合でも、サイトやアプリケーションのエクスペリエンスに悪影響が出るのを防ぐことができます。
ニュースホームページのユースケース
ソフトパージと stale-while-revalidate の活用法の例を挙げるなら、ニュース Webサイトのフロントページでしょう。ユーザーは Web ページが素早く読み込まれるのを期待しているため、読者のオンライン状態を維持するには応答性と読み込み時間が非常に重要です。ニュースサイトがインスタントパージではなくソフトパージを使用している場合、stale-while-revalidate 機能で失効済みデータが使用できます。トラフィックが多く、頻繁にリクエストされるニュースサイトのコンテンツは、常にキャッシュから利用できるため、サイトの stale-while-revalidate の有効期限 (TTL) 設定によりエンドユーザーからアクセス可能です。
ソフトパージの使用を開始するには、パージに「Fastly-Soft-Purge」リクエストヘッダーフィールドを含めます。この機能の使用について詳しくは、コンテンツのパージに関する Fastly ガイドをご覧ください。Fastly を活用したエンドユーザーエクスペリエンス向上の事例を、Fastly のコミュニティーフォーラムでご紹介しています。