Fastly のデリバリー、コンピューティング、セキュリティサービスにおけるオリジンの可観測性の統合を発表
組織がアプリケーションとワークロードをエッジにプッシュする際に、オリジンの動作の可視化 (オリジンから発生するエラーやリアルタイムのトラフィックを監視する機能など) は、アップタイムの確保やトラフィックフロー分析の側面からより重要になります。Fastly のサービスが集約されたメトリクス (オリジンごとの帯域やリクエストなど) の収集は、大きな価値があります。例えばこのメトリクスは、複数のオリジンやマルチクラウドのデプロイに関わる構成の問題や、新しくデプロイされたアプリケーションやライブイベント中に予期せぬ問題が発生した場合の問題を特定するのにも役立ちます。
こうしたサポートの実現を目指して、オリジンの状態の可視性を向上させる Fastly のターンキー型プロダクトであるオリジンインスペクターが、Compute を利用するお客様にお使いいただけるようになりました。今回のリリースによって、お客様は単一オリジンまたはマルチクラウドのいずれのアーキテクチャを採用していても、オリジンのエラーを特定し、パフォーマンスの問題を調査し、トラブルシューティングに費やす時間を短縮できる、オリジンの状態に対する可視性のメトリクスを得られます。オリジンインスペクターは、オリジンのレスポンスやバイト数、ステータスコード、レイテンシをリアルタイムで監視することで、サードパーティのツールにログデータを送信するコストや複雑さの問題に悩まされることなく、プラットフォーム全体の運用を簡素化します。
「オリジンインスペクターでは、各オリジンの送信トラフィックとエラーをリアルタイムでモニタリングできるので、簡単にオリジンの状態を可視化できるようになりました。また、既存のアラートソリューションとの統合も実現しました」
- Ryan Townsend 氏、SHIFT Commerce、共同設立者兼 CTO
Compute を利用するお客様からの要望と同様に、Fastly は VCL サービスで Next-Gen WAF を使用する際のオリジンインスペクターのメトリクスに関するお客様のリクエストにも耳を傾け、最優先事項として取り組んできました。Fastly の Next-Gen WAF は Compute 上に構築されており、今回の重要な統合により、WAF トラフィックのオリジンインスペクターのメトリクスを取得するための新機能が強化されています。セキュリティと可視性が一体化されると、オリジンの動作情報が優れたインサイトを生み出し、顧客は Next-Gen WAF ルールの変更や更新を行えるようになります。顧客は Fastly アプリに組み込まれた、統合されたオリジンの可観測性からさまざまなメリットを得られます。
オリジンインスペクターを利用すると以下が可能になります:
オリジンからエッジに対する可視性が得られるため、オリジンの動作に変化があった場合にリアルタイムで報告して対応することができます。
複雑なデータパイプラインをセットアップする必要がなく、Fastly のコントロールパネル内で配信データのモニタリングとレポートが可能です。
リアルタイムデータと履歴データの両方にアクセスできるので、エラーのトラブルシューティングやオリジンのパフォーマンス向上に役立ちます。
オリジンインスペクターの仕組み
オリジンインスペクターは既存の可観測性インターフェイスに構築され、Fastly を介して送信されたオリジントラフィックの詳細なレスポンスデータを、リアルタイムデータと履歴データの両方に可視化します。お客様はオリジンのサマリーと詳細ダッシュボードの両方を確認できます。また、オリジンインスペクターは Fastly UI を通じて Compute サービスから直接有効化できます。
図1 : オリジンのダッシュボード例
一般的なユースケース :
オリジンのモニタリング : プロアクティブにオリジンをモニタリングし、問題が発生した場合はタイムリーに対応します。
イベントのモニタリング : 重要なカレンダーイベントやライブイベントの配信中に、オリジンへのトラフィックをエンドツーエンドで可視化できます。
オリジンサーバーエラーのトラブルシューティング : 全てのオリジンのレスポンス、バイト、ステータスコードを追跡し、オリジンのエラーと障害に関する分析情報を提供します。
オリジンインスペクターに関する詳細をこちらでご確認いただくか、Compute サービス向けの無料トライアル (30日分) を今すぐご利用になれます。トライアルに関しては、ご自身で有効化されるか、japan@fastly.com にお問い合わせください。